リウマチとは
免疫の異常に基づいて全身の関節、血管を中心とした炎症症状を呈する一連の疾患を膠原病と呼ぶ、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎などがこの中に分類されます。
女性に多い関節リウマチ
関節リウマチとは、全身の関節、特に手足の関節が炎症を起こして腫れや痛みが生じ、関節を動かし始める時、特に朝起きた時の手足のこわばり、全身の倦怠感や発熱、しびれ、などの症状が出る病気です。進行すると、関節の骨や軟骨が破壊されて関節が変形したり、機能障害を起こしたりします。2009年に圧痛(腫脹)関節数、血液反応、滑膜炎の持続期間をもとにした新しい診断(分類)基準が定められました。
関節リウマチというと、高齢者の病気と思われがちですが、実は発病のピークは30~50代で、男性より女性の患者がずっと多いのが特徴です。
基礎療法
基礎療法とは、日常生活において関節に負担をかけないようにすることや、健康を維持して病状を悪化させないように体調を管理することです。
例えば、手首や指の関節を酷使しないように調理器具やカップなどの持ち方や使い方を工夫したり、荷物は手で持たないで肩にかけたりしましょう。また、日常の動作をやりやすくするための自助具もあるので、必要に応じて利用するといいでしょう。
また、過労や睡眠不足、ストレスを避け、栄養バランスのよい食事をしましょう。太りすぎは関節に負担をかけるので適性体重を保つことも重要です。寒さや冷えも症状を悪化させる原因になるので気をつけましょう。
薬物療法
関節リウマチの治療は、免疫異常の是正による疾患制御を目的とした抗リウマチ薬(DMARD)や生物学的製剤を中心とした根本療法、及び、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)や合成糖質コルチロイド(ステロイド薬)を中心とした対症療法(補助療法)の二本立てで行われます。
手術療法
薬物療法やリハビリテーションでは病気の進行を止められず、日常生活に支障をきたす場合などに手術が行われます。 手術には、炎症を起している関節の滑膜という薄い膜を取り除き、痛みや進行を抑えるための滑膜切除術や、ひざや股などの壊れた関節を切除して代わりに人工関節を入れる人工関節置換術、変形して安定が悪くなった関節を固定する関節固定術などがあります。