リハビリって何をするの? 第2弾「筋力トレーニング」|尼崎市の整形外科|武部整形外科リハビリテーション|耳鼻咽喉科、デイケア

健康コラム TOPICS

2025.12.17

リハビリって何をするの? 第2弾「筋力トレーニング」

理学療法士  北岡  孝雄  

 

前回は、リハビリの中でもよく行われる「ストレッチ」についてご紹介しました。今回はその続きとして、「筋力トレーニング」についてお伝えします。ストレッチで筋肉の緊張をゆるめ、動きやすい状態をつくった後は、次のステップとして筋力を少しずつ取り戻していくことが大切です。

痛みが続いたり、動かしづらい状態が続くと、普段使っていた筋肉がうまく働かなくなり、筋力が落ちてしまうことがあります。その結果、身体を動かすのがつらくなったり、すぐに疲れてしまうことがあります。さらに動かしにくくなった部分をかばっているうちに、別の筋肉や関節に負担がかかり、違う場所に痛みや違和感が出てしまうこともあります。

リハビリでは、こうした悪循環を防ぐために、使われなくなった筋肉をもう一度働かせるように練習を行います。少しずつ筋力を取り戻すことで、身体の動きがスムーズになり、日常生活が楽に過ごせるようになります。例えば、階段の昇り降りや、立ち上がり動作が軽く感じられるようになったり、長時間の歩行でも疲れにくくなるなど、生活の質の向上が期待できます。

筋力トレーニングは、個々の状態に合わせて段階的に進めていきます。12週間前後の継続的なトレーニングにより、筋力の向上が報告されており、日々の積み重ねが確かな成果につながります。

「こんなに動けるようになるなんて思わなかった!」という嬉しい声も多くいただいています。筋力トレーニングは、体の土台をつくる大切なケアです。ぜひ、焦らず、少しずつ取り入れてみてください。次回は「関節可動域訓練」についてご紹介します。