理学療法士 苅谷優成
朝晩は涼しくなって、すっかり秋の空気になってきましたね。暑さが落ち着くと「食中毒は大丈夫」と思いがちですが、実はこの季節も注意が必要なんです。
なので今回は食中毒対策についてお話します。
「食中毒ってどんなもの?」
食中毒とは細菌やウイルス、有害な化学物質などが体の中に入り、下痢や嘔吐、発熱などの症状を引き起こすことを言います。
原因は大きく分けて2種類あります
・細菌性によるもの(サルモネラ菌、O157、カンピロバクターなど)
・ウイルス性によるもの(ノロウイルスなど)
「意外と多い!家庭での食中毒」
「食中毒=飲食店の話」と思いがちですが、実は家庭や職場でも多く発生しています。
例えば、冷蔵庫に入れ忘れた食材を翌日にそのまま使ってしまうことや、手洗いが不十分なまま調理をしてしまうなど、日常のちょっとした油断からも食中毒は起こってしまいます。
「食中毒を防ぐ3つのポイント」
食中毒予防の基本は「つけない・増やさない・やっつける」の3つです
①つけない:手洗いをしっかり行うことが大切です。特に調理の前後、生肉・魚・卵を触った後などは、石鹸と流水で30秒以上丁寧に洗いましょう!
②増やさない:菌は温かい環境でどんどん増えます。冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下を目安に、調理後は早めに冷やして保存しましょう!
③やっつける:しっかり加熱することも大切です。中心温度が75℃以上で1分以上、ノロウイルスの場合は85~90℃で90秒が目安です。「ちょっと生っぽいかな?」と思ったらもう一度しっかり火を通しましょう!
「もし食中毒のような症状がでたら?」
下痢や嘔吐、発熱などの症状が出たときは、無理に食べたり飲んだりせずに、早めに医療機関を受診してください。また嘔吐物や便を処理する際は手袋やマスクを着けて処理しましょう。
食中毒は季節を問わず、いつでも起こる可能性があります。しかし、「手洗い」「温度管理」「加熱」の3つを守ることで、多くの場合は防ぐことができます。今日からできることとして“食事の前にしっかり手を洗う”という習慣を、ぜひ意識してみてください!