根本改善を目指す花粉症治療:舌下(ぜっか)免疫療法ってどんな治療?|尼崎市の整形外科|武部整形外科リハビリテーション|耳鼻咽喉科、デイケア

健康コラム TOPICS

2026.2.16

根本改善を目指す花粉症治療:舌下(ぜっか)免疫療法ってどんな治療?

日本耳鼻咽喉科学会専門医   武部 真理子

スギ花粉症やダニによるアレルギー性鼻炎でお悩みの方に、近年注目されている治療法が「舌下免疫療法」です。これは、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を少量ずつ体に取り入れ、時間をかけて慣らしていくことで、症状を根本から改善していく治療法です。従来の「対症療法」とは異なり、アレルギー体質そのものを変えていく可能性がある点が大きな特徴です。

◎舌下免疫療法とは?

舌下免疫療法は、アレルゲンを含んだ薬を毎日舌の下に投与し、数分間保持した後に飲み込む方法です。注射ではなく内服に近い形なので、痛みがなく自宅で続けられるのがメリットです。日本ではスギ花粉とダニに対する薬が保険適用されています。

◎どんな効果が期待できるのか

・スギ花粉症やダニアレルギーの症状を軽減する
・薬の使用量を減らせる可能性がある
・長期的には体質改善につながり、治療終了後も効果が続くことがある

ただし、効果の現れ方には個人差があります。すぐに症状がなくなるわけではありません。

治療の流れ

  1. 診断:まず外来でアレルギー検査を行い、スギやダニへのアレルギーを確認します。
  2. 開始:医師の指導のもと、少量から薬を始めます。最初の投与は必ず外来で行い、安全性を確認します。(服薬後、30分間は院内で待機)
  3. 継続:その後は毎日自宅で服用します。忘れずに続けることが大切です。
  4. 定期受診:副作用や効果を確認するため、定期的に通院します。


副作用について

軽度の副作用として、口の中のかゆみや腫れ、喉の違和感などが出ることがあります。多くは数日で落ち着きますが、強い症状が出た場合はすぐに医師へ相談してください。重い副作用(アナフィラキシーショックなど)はまれですが、開始時には必ず医師の管理下で行うことが必要です。

治療期間と注意点

スギ花粉症の舌下免疫療法は、花粉が飛散していない時期(6月~11月)から始めます。これは、花粉が飛散している時期に開始するとアレルギーの症状が増悪するためです。また、舌下免疫療法は、最低でも3年程度の継続が推奨されています。途中でやめてしまうと効果が十分に得られないことがあります。毎日の服用を習慣化することが成功の鍵です。

まとめ

舌下免疫療法は、花粉症やダニアレルギーに悩む方にとって、根本的な改善を目指せる治療法です。毎日の服用と長期的な継続が必要ですが、痛みがなく自宅で行えるため続けやすいのが特徴です。

「毎年の花粉症を少しでも楽にしたい」「薬に頼らず生活したい」と考えている方は、ぜひ相談ください。舌下免疫療法は、未来の自分のために今から始められる治療法です。