日本整形外科学会専門医 武部 健
年齢とともに骨がもろくなる「骨粗鬆症」。骨折のリスクを減らすためには、運動や薬だけでなく、毎日の食事がとても重要です。中でも「カルシウム」は骨の構成成分として欠かせない栄養素。今回は、骨粗鬆症治療中の方に向けて、カルシウムの摂取量や食事の工夫、そして食生活を見直すための「カルシウム自己チェック表」をご紹介します。
カルシウムは骨の土台
骨粗鬆症の食事では、次の4つの栄養素が特に重要とされています。

この中でもカルシウムは、骨粗鬆症治療中の方にとって特に意識したい栄養素です。
日本人のカルシウム摂取量は足りていない
骨粗鬆症の治療をしている人に必要なカルシウム摂取量は「700~800mg/日」とされています。しかし、日本人の平均摂取量は約500mg。つまり、毎日「200~300mg」ほど不足しているのです。
実際に、骨粗鬆症治療中の女性131名(平均年齢76.1歳)を対象にした調査では、1日の摂取量は604mgと推定され、「足りない」と判定されました
吸収率にも注目
カルシウムは摂るだけでなく、体に吸収されることが大切です。食品によって吸収率が異なり、牛乳は約40%と高く、小魚は約33%、野菜は約19%とされています。効率よく吸収するためには、乳製品や小魚をうまく取り入れることがポイントです。

カルシウム自己チェック表で食生活を見直そう
質問ごとに当てはまる項目の点数を合計して、ご自身のカルシウム摂取量の目安を確認してください。



まとめ:骨を守るのは、毎日の食事から
骨粗鬆症の治療は、薬だけでなく、日々の食事が大きな役割を果たします。カルシウムを
意識した食生活を続けることで、骨折のリスクを減らし、健康な生活を守ることができま
す。
まずは自己チェック表で自分の食生活を確認し、足りないと感じたら、牛乳や小魚、大豆製
品などを少しずつ取り入れてみましょう。骨は、毎日の積み重ねで守られます。今日からで
きること、始めてみませんか。