理学療法士 足立遥斗
身体能力や持久力、反射神経、記憶力、そして注意力や集中力。こうした変化は、多くの方が年齢とともに実感するものです。
年齢とともに起こる変化
加齢により、様々な脳力が低下します。

体験の一部を忘れることは自然なことです。しかし「すべて忘れている」と感じる場合は注意が必要です。
「最近ミスが増えた」「集中力が続かない」こうした悩みは、多くの方が経験するごく自然な変化です。
今日からできる対策
大切なのは、能力低下を“止める”ことではなく、“遅らせる”ことです。
反射速度には、下肢の筋力トレーニングや「ナンバータッチトレーニング」がおすすめです。図のような1~20の数字を素早く指さして数える運動で、30秒を目安に行います。

記憶力には、有酸素運動や質の高い睡眠、趣味活動が効果的です。「神経衰弱」などのゲームも脳の刺激になります。
注意力・集中力には、ウォーキングや環境整理、「間違い探し」や「ストループテスト」が役立ちます。
ストループテストとは「文字を読む力」と、「色を見て判断する力」がどれだけしっかり働いているかを調べるテストです。
たとえば…
- 「あか」という文字が
- 青色で書かれていた場合
つい「“あか”と読んでしまう」ことがあります。でも、このテストでは“文字”ではなく、“色”を答えるのがルールなため、正解は「あお」になります。
年齢を重ねると、
- とっさの判断
- 注意の切り替え
- 二つのことを同時に行う力
が少しずつ低下することがあります。
ストループテストは、
そうした脳の働きの変化を早めに知るきっかけになります。
【例題】
「あお」「あか」「あお」
→ “文字”ではなく、“色”を答えてもらいます。
- 「あお」→ 正解は「赤」
- 「あか」→ 正解は「緑」
- 「あお」→正解は「青」
早期予防がカギ
加齢の症状は60歳頃から現れやすいとされていますが、対策は早いほど効果的です。日々の小さな積み重ねが、将来の大きな差につながります。
前向きに向き合うことが大切
能力低下は自然な変化ですが、進行を遅らせることは可能です。
自分自身の状態を把握し、「できること」に目を向けて前向きに取り組むことが大切です。
これからの生活をより良くするために、今できる一歩を始めてみませんか。