日本耳鼻咽喉科学会専門医 武部 真理子
夏休みが終わりに近づくこの時期、プールや海で遊んだあとに「耳が痛い」「かゆい」「聞こえにくい」といった相談が増えてきます。特にお子さんは水遊びの機会が多く、耳を触るしぐさや軽い痛みを訴えることがよくあります。尼崎市・西宮市でも夏の終わりはこうした耳のトラブルが増える傾向があります。
こうした夏の終わり特有の耳トラブルの多くは、外耳炎と呼ばれる状態が原因です。湿度の高さや汗、水が耳に残りやすい季節であることに加え、耳掃除のしすぎなどが重なることで炎症が起こりやすくなります。この記事では、外耳炎の特徴、予防方法、そして受診のタイミングを簡潔にまとめます。
■ 夏の終わりに増える外耳炎の特徴
外耳炎は耳の入り口から鼓膜までの「外耳道」に炎症が起こる病気です。
・耳の痛み(耳を引っ張ると痛みが強くなる)
・かゆみ ・耳漏(透明〜黄色)
・耳が詰まった感じ、聞こえにくさ
■ 予防のポイント
- プール・海の後は自然乾燥: 頭を傾けて水を出し、入口だけ軽く拭く。夏の終わりは湿度が高く、耳の中に水分が残りやすい時期のため、乾燥ケアがとても大切です。
- 耳かきは使わない: 皮膚を傷つけ、炎症の原因になります。
- 耳栓はサイズの合うものを: 子どもには柔らかいシリコン製が安全です。
■ 受診の目安(重要)
次の症状がある場合は、早めに耳鼻科を受診してください。
・痛みが強い
・耳漏が続く
・聞こえにくい
・お子さんが耳を頻繁に触る
外耳道が腫れると薬が届きにくく、治療が長引くことがあります。夏の終わりは外耳炎の相談が増えるため、「少し痛いけど様子を見る」は避け、早めの受診をおすすめします。
■ よくある質問(Q&A)
Q1:耳がかゆいだけでも外耳炎ですか?
A1:初期症状として“かゆみだけ”の外耳炎はよくあります。
Q2:市販薬で治りますか?
A2:鼓膜の状態で使える薬が異なるため、自己判断は危険です。
外耳炎は軽症のうちに治療すれば数日で改善することが多い病気です。 痛みや聞こえづらさが続く場合は、無理をせず早めにご相談ください。地域の皆さまの耳・鼻・のどの健康を守るため、夏の終わりの外耳炎にも力を入れて診療しています。 お子さんの耳の違和感や、プール後の耳の痛みなど、気になる症状があればお気軽にご相談ください。